
いろいろな種類の雑穀をブレンドした製品がますます充実してきています。中でも小分け、フリーズドライ加工された製品が充実し、簡単に携帯が出来、雑穀がより身近に感じられるようになりました。でもフリーズドライという名称はよく耳にするものの、実はどのような製法かまでは知らないという事も意外に多いものです。便利なフリーズドライについてご説明させていただきます。
フリーズドライとはどのような仕組みか
様々な食品で活用されるフリーズドライ製法とは、真空凍結乾燥技術の事です。真空凍結乾燥技術とは、水分を含んだ食品や食品原料をマイナス30℃程度で急速に凍結し、さらに減圧して真空状態で水分を昇華させて乾燥させる方法です。この方法は宇宙食などの製造に用いられた技法としても有名です。また水分が完全に消滅している分、重量が軽くなり非常食、携帯食としても重宝しています。
食材を真空状態にパッケージした製品との大きな違いは、急速冷凍をするかどうかという点です。
この製法を用いることのメリットは下記の通りです。
・加工することで収縮や亀裂、退色など見栄えの変化がさほどないこと
・ビタミンなどの栄養成分の消滅が少ないこと
・多孔質のため水や熱湯が浸入しやすく調理の下準備がスムーズに進むこと
・軽量になること
・酵素や微生物の活動、機能が抑制され、長期保存ができること
特に日本は高温多湿な地域という事もあり、購入した食品が劣化しやすい時期があります。特に雑穀のように長期間保存をしたい食材に関してはフリーズドライがとても効果的な方法と言えます。
雑穀を買う時はフリーズドライがおすすめ
通販や取扱店の増加も受け、雑穀がより身近になる中で、その保存方法はまだまだ正しく広まっていないようです。
購入した雑穀は、基本的には高温多湿を避け、密閉出来る容器で保存しましょう。湿気の多い季節は冷蔵庫に入れ保存する方法もおすすめです。
通販ではフリーズドライ加工をした製品も多数販売されているのでぜひ上手に活用しましょう。フリーズドライ加工された雑穀は常温保存が出来るので、携帯食として持ち歩くこと、保存食とすること、調味料と同様に買い置きをすることもできます。
フリーズドライ製法は食材の保存方法として高く評価されている手法ですが、工場設備に相当な費用が掛かることから、簡単に取り入れることが出来ないという課題もあります。
その為家庭でフリーズドライ製法を実施することはほぼ難しく、家庭では専用製品を使用した真空パックがよいでしょう。
フリーズドライ雑穀の調理法
雑穀がフリーズドライ加工された状態の製品を料理に用いる場合の方法をご説明させていただきます。
①雑穀を器に入れ、十分な水を入れ3~6時間吸水させます
②吸水が終わった雑穀を電子レンジ、鍋で加熱し柔らかい食感になるまで煮詰めます
炊飯器に入れ炊き上げる場合、この手順を省くことが出来ます。
吸水に必要な時間は製品によって異なるでの、説明書を確認しましょう。個別で取り寄せた雑穀でオリジナルブレンドを作る場合は、粒の大きな雑穀が十分に吸水し、柔らかくなるまでの時間を目安にしましょう。
雑穀はその高い栄養価から現代人の健康に欠かせない存在となりつつあります。ぜひ積極的に食卓に取り入れましょう。