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テレビや雑誌で人気のもち麦の特徴と栄養価

約4分
テレビや雑誌で人気のもち麦の特徴と栄養価

2017年の春、全国のスーパーや食料量販店で「もち麦」が姿を消しました。理由は「やせるおかず作り置き」という大ヒットのレシピ本と、タレントの虻川美穂子がもち麦でダイエットに成功したことをテレビで話したことです。この二つから瞬く間に広がり、5月から7月にかけて、スーパーの米を取り扱っている商品棚から、「もち麦」とつくものが全て姿を消し店舗もありました。

人気のはくばくのもち麦

 中でも一番の人気は、1回使いきりサイズが一袋に入っているはくばくの「もち麦」でした。値段もスーパー価格で税抜き398円~498円というリーズナブルであることは消費者にとって選択しやすい価格です。そして何よりも、使いきりで個包装になっているということが便利で、少数人数の家族でも、無駄がないと口コミで広がり、あっという間に売り切れ店が続出しました。

もち麦の特徴

 もち麦は大麦の一種です。押し麦も大麦の一種ですが、水溶性食物繊維であるβグルカンを6.4%含むため、糖質の過剰な吸収を防ぎ、コレステロール値の上昇を抑制する働きがあります。それによって肥満予防や、成人病予防効果があると、今注目されています。

〈もち麦の栄養価〉
 もち麦は販売しているメーカーによって多少栄養価が異なります。しかし、いずれも食物繊維、が豊富であることがわかります。さらに精白米にはあまり入っていないたんぱく質も含まれます。そして、三社の比較からも解るように、はくばくのもち麦は他社以上に食物繊維を多く含んでいます。

永楽精麦株式会社 株式会社はくばく 創建社
  もっちり麦 もち麦ごはん もち麦
エネルギー 354 ㎉ 340 ㎉ 357 ㎉
炭水化物 76g 78.2g 78g
脂質 1.4g 1.6g 1.4g
たんぱく質 9.4g 9.6g 8.2g
食物繊維 11.1mg 13mg 9.4mg

〈もち麦と押し麦の違い〉
 お米にうるち米ともち米があるように、大麦もうるち麦ともち麦があります。もち麦はもちもちとした食感があり、ご飯と混ぜて炊くと、その食感を楽しむことができます。
押し麦は、大麦をそのままご飯に炊いても水が吸収されずに、美味しく炊くことができないため、つぶすことで、水の吸収を良くし、ご飯と一緒に炊いて食べることができるようにしたものが、押し麦です。
 一方、もち麦は同じ大麦でも、「もち麦」で「うるち麦」を潰したものではないので、一緒に炊くと、もちもちとした食感を楽しむことができます。
 栄養価も、もち麦と押し麦を比較すると、タンパク質は押し麦の1.5倍、食物繊維も1.5倍~2倍になります。そのため、ダイエットを考える人にも、押し麦よりももち麦の方が最適と言えます。

〈もち麦ご飯を食べる時の注意〉

 もち麦は白米150g(1合)に対して、もち麦50g(白米の1/3くらい)を目安に炊くと、理想的なバランスになります。水は、米1合にたいして100mlを目安にします。そして、炊きあがったら、5分ほど蒸らして食べていただくと、一番美味しく召し上がれます。

 もち麦ご飯もそうですが、雑穀ご飯は炊きたてが一番です。そのため、お弁当などにもち麦ご飯を入れると、パラパラとなり食べずらくなります。いくらもち麦が、プチプチとした食感が人気でダイエットに向いていても、お弁当にはあまり向かないということを覚えておいてください。