なたねは、菜の花やアブラナとも言われる植物で、種から抽出された油はなたね油やキャノーラ油として利用されています。なたねには、健康を損ねるとされる成分が含まれていましたが、遺伝子組み換えなどではない品種改良が行われ、危険性は少なくなっています。なたねの種は、利用されても薬味程度で、食用としてはあまり出回ってはいません。なたねの栄養を効率よく摂るために、料理になたね油を利用してみましょう。
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なたねに含まれる栄養
なたねの種子としての栄養成分が、表示されたものはありません。良く食べられている葉の部分は、100gに含まれるビタミンやミネラルは、次のようになります。
カリウム410mg
カルシウム97mg
マグネシウム28mg
ビタミンA220μg
ビタミンC110mg
ビタミンE1.7mg
ビタミンK260μg
ビタミンB60.22mg
葉酸240μg
食物繊維3.7g
なたねの種に多くの栄養が含まれているため、葉にも豊富な栄養があると言えます。葉と違ってなたねの種には、脂質が多くなります。なたねの種の脂質には、健康に良いとされるオレイン酸が6割も含まれています。身体の中では作る事ができない必須脂肪酸のαリノレン酸は1割、多く摂るとデメリットもあるリノール酸は、2割程度の含有となっています。同じ不飽和脂肪酸でも心疾患の原因になるとされ、以前は問題視されていたエルカ酸は、品種改良により含有率が低くなっています。
なたねの健康効果
なたね油というと、危険と言われる場合がありますが、それは遺伝子組み換えが行われているものが多いキャノーラ油にあります。国産でなたね油として販売されているものは、キャノーラ油と同じセイヨウアブラナから抽出されていますが、遺伝子組み換えなどはされておらず安心です。
脂質の中のオレイン酸は、血液中のHDLコレステロール(善玉コレステロール)を減らす事なく、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)だけを、減らす事ができます。また必須脂肪酸のリノール酸も、コレステロールを下げる効果があります。さらに中性脂肪を下げる効果のある、αリノレン酸も含まれており、オレイン酸、リノール酸との相乗効果で、脂質異常症が改善され動脈硬化を防ぐ効果が高くなります。
その他、オレイン酸には、認知症の原因の一つであるアミロイドβの蓄積を抑える働きがあり、認知症予防ができるという報告があります。
なたねの葉に多く含まれているビタミンKは、なたねの種にも含まれており、動脈を丈夫にし、骨を作るサポートをします。
なたねの美容効果
オレイン酸は、肌を柔らかくする働きがありシワを改善します。オレイン酸が多く美容に良いと知られているオリーブオイルですが、なたね油にも同様の効果があります。
また肌のターンオーバーを整えて、肌を乾燥から守りシワやシミなどを防ぐαリノレン酸もなたね油には含まれています。αリノレン酸はオリーブオイルには、あまり含まれていない成分です。
なたねのダイエット効果
脂質が多い食材はダイエット時には、摂らない方が良いと考えている方がいるかもしれませんが、脂肪酸の種類によってダイエットが可能になります。
小腸で吸収されにくいオレイン酸を多く含んでいるため、便を柔らかくして派出しやすくし、便秘を解消します。またオレイン酸は、満腹中枢を刺激するとされており、食欲を抑える事ができます。
また、αリノレン酸は血液中の中性脂肪を減らす事で、内臓脂肪を減らす効果もあるため、ダイエット時に向いている脂肪酸です。
なたねの簡単レシピ
なたねを使う場合は、油としてなたね油を使うのが便利です。なたね油を利用する場合は、遺伝子組み換えが行われていない、国産のなたねが使われているものを選んでください。
なたね油でアヒージョ
材料(2人前)
なたね油100cc
エビ4~6匹
ブラウンマッシュルーム6個
ニンニク1片
赤唐辛子1本
塩コショウ適量
作り方
①なたね油をフライパンに入れて、赤唐辛子とニンニクを炒めます。
②香りが出たら、背ワタを取り大きければ2つに切ったエビ、2つか4つ切りにしたブラウンマッシュルームを入れて、火が通ったら塩コショウで味を整えて出来上がりです。